全体概要

統合ゲノム医科学情報連携研究機構は、東京大学に集積している卓越したゲノム科学、医科学、情報科学等の研究者を結集し、関連部局等が連携、協力を図ることにより、発展著しいゲノム・オーミクス解析技術と情報解析技術とが生み出す革新的なゲノム医科学情報研究を推進し、新たな学理体系を構築するとともに、その結果をゲノム医療として実装し社会へ還元し、同時に、人材育成、社会連携を図る教育研究組織として、広く社会に貢献することを目的とする。特に、ゲノム科学・医科学と情報科学の融合による学際的領域の創成と優れた若手人材の育成を図る。

活動目的

東京大学の卓越したゲノム科学、医科学、情報科学の研究者を結集し、関連部局等が連携、協力を図ることにより、発展著しいゲノム解析技術と情報解析技術とが生み出す革新的なゲノム医科学研究を推進し、その成果をゲノム医療として実装し社会へ還元するとともに、ゲノム科学・医科学と情報科学との融合による学際的領域の創成と人材育成を図る教育研究組織として、広く社会に貢献することを目的とする。

目的

• ゲノム医科学が包含する広範な科学の発展
• 個人ゲノム情報に基づく新しい医療、健康の確立、普及
• 若手研究者の育成 とキャリアパス支援
• ゲノム医科学・ゲノム医療に対する社会の理解を深める

期待される成果

• ゲノム医科学を中心とする新しい総合的学知の確立
• 日本人に適した新規個別化医療、健康法の確立と普及
• ゲノム医科学関連の若手研究者の自立と発展
• ゲノム医科学・ゲノム医療の社会への定着、普及

活動内容

1. ゲノム医科学情報の教育研究の推進、研究環境の強化
2. ゲノム医科学情報の附属病院でのクリニカルシーケンシングの推進
3. ゲノム医科学情報に関する医科学ビッグデータ（ゲノム・臨床情報等）の研究
4. ゲノム医科学情報を担う若手研究者の育成、キャリアパス支援
5. ゲノム医科学情報、ゲノム医療に関する倫理、法、社会的課題等への対応と社会への提言・情報の提供
6. ゲノム医科学情報に関する国際的発信及び国際シンポジウムの開催
7. その他前条の目的を達成するために必要な事業
8. 定例会議の開催
9. シンポジウム等の開催
10. 文部科学省ロードマップへの対応
    1. 文部科学省大型研究計画（ロードマップ２０２０）
       研究課題名：統合ゲノム医科学情報研究拠点の形成
       研究代表者：村上善則機構長

       概要：生体試料に関して、ゲノム解析、オーミクス解析を1細胞レベルで行い、疾患情報等を含む情報解析と統合することにより、時・空間的ゲノム・オーミクス・情報解析拠点を学内中心に整備する。また、医学部附属病院等におけるがんや難病、生活習慣病のゲノム医療の推進と並行して、新しいゲノム医科学、ゲノム医療体制を構築し、疾患の予防、診断、治療を確立、情報発信して、ゲノム医科学を社会実装する。

    2. 学内、国内のゲノム研究の技術支援活動
       ２０２０年1月、文部科学省から公募された「先端研究設備整備補助事業：シークエンサー整備」に対し、国内の学術機関や企業からの要望に応じてシークエンシング支援を行うことを目的として、本機構に参画する新領域創成科学研究科、医科学研究所、先端科学技術研究センター、医学系研究科、情報基盤センター5部局の研究者が中心となって応募し、2月１２日に、次世代シークエンサー1台（1億円）の措置が決定された。現在、新領域創成科学研究科内に次世代シークエンサーを設置し、学内研究者、国内研究者のシークエンシング解析を支援する準備中であり、年度内に稼働する予定である。
11. 東京大学ビジョン2020のアクション1-1 「国際的に卓越した研究拠点の拡充・創設」を主目的とする研究、教育、社会連携活動である。

    以下の項目について参加１８部局が協力、分担して活動する。

    1. ゲノム医科学情報研究の推進と研究環境の強化：部局を越えて共同研究や施設などの共同利用を進め、当該領域の学際的で新たな学知を創出する。
    2. 附属病院でのゲノム医療の実装化：がんゲノム医療中核拠点病院でもある医学部附属病院におけるゲノム医療の推進を支援し、また医科研附属病院ではAI医療を含むゲノム医療の挑戦的研究を進める。
    3. ゲノム・オーミクス医科学ビッグデータ（ゲノム・臨床情報等）の研究とAI医療の実践：ゲノム・オーミクス医科学ビッグデータを病院と情報解析施設の連携により活用し、またAI医療に実践する。
    4. ゲノム・オーミクス医科学、情報学を担う若手研究者の育成、キャリアパス支援：若手のゲノム・オーミクス・情報研究者の交流と人材育成、キャリアパスの支援を部局横断的に進めるとともに、若手研究者・医師に対する教科書を編纂する。
    5. ゲノム医科学、ゲノム医療に関する社会への発信：ゲノム医科学・医療に関する倫理、法、社会的課題等への対応を図り、社会への提言・情報の提供を行う。
    6. ゲノム医科学情報学に関する国際的発信：ゲノム・オーミクス医科学、情報学に関する国際的発信を行い、国際シンポジウムを開催する。
    7. その他前条の目的を達成するために必要な事業：部局横断的な活動を円滑に推進する。